2種類から選べる、三島信用金庫のカードローンを調べてみた
カードローンといえば消費者金融や大手銀行というイメージが強いですが、最近では信用金庫など地方の金融機関もカードローン商品を提供するようになっています。
しかも、大手銀行のカードローンに比べて金利が低いケースも珍しくありません。(こちらもご参考に→信用金庫のカードローンについてもっと詳しく)
ただ、それぞれの金融機関で扱っている商品の種類や内容が非常に幅広く、また信用金庫で借りる際には気をつけておきたい大手カードローンとの違いもあります。
そういった点も含め、今回は「三島信用金庫」のカードローンをピックアップしてご紹介したいと思います。
信用金庫のカードローン、他カードローンとここが違う!
昔から信用金庫を利用している方はよくおわかりかと思いますが、地域によってはあまり馴染みがない、という方も多いであろう金融機関が信用金庫かと思います。
消費者金融系のカードローンよりも銀行系カードローンのひとつとして捉えられることの多い信用金庫のカードローン。
ただ、それらと比べて色々と違いもあるんです。まずはその違いや注意点についてお話したいと思います。
信用金庫には営業区域が設定されている!
信用金庫は地方の金融機関です。いうなれば地方銀行と似たようなものと思っていただければ大丈夫。
そのため営業区域が決められており、その区域内に住んでいる、または勤務先が区域内にある方に対してしかサービスを提供できないんです。
今回ご紹介します三島信用金庫は、静岡県三島市をメインの営業エリアとしている信用金庫です。その営業区域は
です。上記区域内に居住もしくは勤務していない方は利用することが出来ないというわけですね。
貸金業者じゃないので総量規制は適用されない
この点に関しては、消費者金融系カードローンとの違いになります。
消費者金融は「貸金業者」という分類になります。貸金業者には「貸金業法」という法律が適用されるのですが、そこには有名な「総量規制」という仕組みがあります。
これは年収の3分の1を超える金額の貸し付けが不可であったり、専業主婦の場合は「配偶者貸付」という制度を利用しないと借り入れが出来なかったりと様々な制限があるんです。
しかし信用金庫は「信用金庫法」という法律が適用されるため、専業主婦でも配偶者貸付を利用しなくてもお金を借りることが出来ますし、総量規制の対象外なので年収の3分の1を超えた借り入れも(理論上は)可能です。
実際利用できるまでに時間がかかることも
大手消費者金融や銀行のカードローンは、今すごくスピーディーに利用が出来るようになっています。
特に申し込んだその日のうちに借り入れが出来る「即日融資」をウリにしているところも多く、大手の審査にかかる時間は30分程度となっています。
しかし、今回ご紹介する三島信用金庫をはじめ各地の信用金庫や地方銀行の場合は、そのあたりとはちょっと事情が違います。
項目 | 大手銀行 消費者金融 |
信用金庫 |
---|---|---|
審査時間 | 30分程度~即日 | 即日~2・3日 |
契約方法 | ネット・自動契約機・ 窓口・郵送など |
窓口・郵送・ネット |
カード発行 | 最短即日 | 郵送なら1週間程度 |
一見大きく変わらないように見えますが、信用金庫や地方銀行の契約方法で一番多いのが「窓口」または「郵送」です。
つまり、その日のうちに審査結果が出たとしても実際利用できるようになるまで(カードが手元に届くまで)時間がかかるケースが非常に多いんです。
出来るだけ早くお金を借りたい場合は、信用金庫は選択肢として弱くなってしまうんですね。
これから三島信用金庫の商品をご紹介しますが、どちらも郵送か窓口での手続きが必要となります。
振込融資ができない商品が多い
これまた大手消費者金融や銀行と比較しての話になるのですが、これらのカードローンを利用するときの借入方法は
- ATMやCD
- 銀行振込
の2種類であることが多いのに対し、信用金庫のカードローン商品は振込でお金を借りることが出来ないケースが多いです。
ATMから借りることができればいいので問題ないといえば問題ないのですが、ネットバンキングを利用してお金を借りたいと思っている方は要注意ですね。
さて、これらの違いや注意点などを踏まえて、三島信用金庫の2種類のカードローン商品をいよいよご紹介しようと思います。
最短即日回答!「さんしんカードローンきゃっする」
まずは「さんしんカードローン きゃっする」です。
この「きゃっする」は、他の地方信用金庫でも時折見かけることが出来る、ある程度全国で共通化されたカードローンとなっています。(名前をはじめ、細かく違う部分もあります)
大手銀行カードローンに近い使い方をすることが出来る、初めてカードローンを利用する方にもおすすめできる安定した商品ですよ。
専業主婦もOK!申し込み条件と必要書類
「さんしんカードローン きゃっする」に申し込むことが出来る条件は以下になります。
- 年齢が20歳以上65歳以下
- 安定した収入がある
- 「信金ギャランティ株式会社」の保証が受けられる
- 三島信用金庫の営業地区内に住んでいる、または勤めている
基本的な地方の金融機関の申込条件、と言えるのではないでしょうか。
補足しておきますと、配偶者に安定した収入がある専業主婦の方やパート・アルバイトの方でもきゃっするを申し込むことが可能です。
きゃっするに申し込むために必要な書類は
- 運転免許証、健康保険証、パスポートなど本人を確認することができる書類
- (申込極度額が300万円を超える場合は)収入証明書類
と、非常にシンプルです。300万円という大きな金額を借りることはそうそうないかと思いますので、基本的には運転免許証(または健康保険証など)があればカンタンに申し込むことが出来ますね。
大手銀行カードローン並!利用限度額と金利
次はとっても気になるポイントである、きゃっするの利用限度額と金利です。
きゃっするの利用限度額は10万円~500万円までと非常にゆとりがありますが、ご自身に収入がない専業主婦の方は利用限度額が50万円までという制限があります。
金利は利用限度額に応じて決まるタイプです。全部で5段階になっており、実際借りている金額にかかわらず適用される利用限度額に応じた金利になります。
利用限度額 | 借入利率 | 利用限度額 | 借入利率 |
---|---|---|---|
50万円 | 14.50% | 210万円以上300万円以下 | 9.80% |
60万円以上100万円以下 | 14.50% | 310万円以上400万円以下 | 7.00% |
110万円以上200万円以下 | 12.00% | 410万円以上500万円以下 | 4.80% |
専業主婦の方が借り入れ可能な50万円の場合でも、金利は14.50%と低めの設定になっていることがわかります。
210万円を超えれば金利も10%を切る低金利に!ある程度まとまった金額が必要な方も十分に満足できる金利設定になっているのではないでしょうか。
借り入れ方法と返済方法
三島信用金庫のATMはもちろん、全国の信用金庫や提携ATMであるコンビニエンスストアなどのATMからでも借り入れが可能です。
返済は毎月10日に、返済用の三島信用金庫の預金口座からの自動引落しとなります。毎月の返済金額は、約定日前日残高によって決まります。
つまり、「毎月9日時点でいくら借りているかで10日に引き落とされる金額が変わってくる」ということですね。
残高によってどれくらい返済額が変わるのかを表にまとめてありますのでご覧ください。
約定日前日残高 | 約定返済額 | 約定日前日残高 | 約定返済額 |
---|---|---|---|
50万円以下 | 10,000円 | 150万円超200万円以下 | 30,000円 |
50万円超70万円以下 | 15,000円 | 200万円超250万円以下 | 35,000円 |
70万円超100万円以下 | 20,000円 | 250万円超300万円以下 | 40,000円 |
100万円超150万円以下 | 25,000円 | 300万円超500万円以下 | 50,000円 |
借り入れ金額に比べると返済金額はかなり抑えた形になっていますので、毎月の負担が少ない分、返済期間が長くなるというデメリットもあります。
自分で選べる!申込方法
申込方法は4種類から選べます。
- 電話(フリーダイヤル)
- パソコン・携帯電話・スマートフォン(インターネット)
- 店舗
- FAX
店舗は営業時間内(平日 9:00~15:00)、電話の場合は平日 9:00~18:00までと申込が出来る時間に制限がありますが、インターネットやFAXであれば24時間365日受け付けていますので自分の都合のいいタイミングで申し込むことが可能です。
申し込み方法にかかわらず、その日のうちに審査結果を出して欲しい場合は「平日の15:00まで」に申し込みが完了していないといけませんので要注意!
金利も大手銀行カードローンと同じまたは低いくらいじゃから、納得出来るところじゃろう。
ただし利用はATMのみで振込での融資を受けられんから、その点は注意じゃ。提携ATMの種類は多いから、困る事はないとは思うがな。
三島信用金庫を既に利用している人向け「カードローン」
こちらは全国の信用金庫で共通しているカードローン「きゃっする」とは違い、三島信用金庫が独自に用意しているカードローン商品です。正式名称は「カードローン(しんきん保証基金保証付)」となっています。
名前もシンプルですが、実は情報も非常にシンプルです。きゃっすると比べると、既に三島信用金庫の預金口座がある方向けといった印象ですが、商品案内を見てみましょう!
条件はゆるめ?申し込み条件と必要書類
「カードローン」に必要な申込条件は
- 申込時の年齢が満20歳以上満65歳以下
- 「一般社団法人しんきん保証基金」の保証が受けられる
- 三島信用金庫の営業地区内に住んでいる、または勤めている
の3つとなっています。収入についての条件は定められていないのは珍しいですね。
とはいえ、専業主婦の方以外の無職の方は借りられない可能性が高いと思っておいていいかと思います。やはり収入がない場合はお金を借りても返すアテがありませんからね。
また、必要書類についてホームページ等には全く記載がありません。
しかしながら運転免許証などの本人確認書類や、念のための収入を証明できる書類(給与明細書など)は用意しておくことに越したことはないでしょう。審査の結果によって急に必要になる場合もあります。
窓口で確認するしか方法ナシ!?利用限度額と金利
次に見ていきたいのは利用限度額と金利なのですが…。
利用限度額 | 適用金利 |
---|---|
10万円~300万円(10万円単位) | 不明(変動金利) |
なにこれ!?と思った方が多いと思います。
利用限度額は300万円まで、そして10万円単位で利用可能と一般的なカードローンと同じなのですが、金利は変動金利を適用しているため、明確に「この金利です」という情報提示がなされていません。
正確な今の金利情報を知りたいのであれば、三島信用金庫の店舗を訪れる、あるいは電話で問い合わせる必要があるんです。
しかし信用金庫のカードローンですから、金利が消費者金融並になるとは考えられません。「きゃっする」と大きく変わらないのではないかと予想されます。
随時返済でマイペースに返せる!借入方法と返済方法
さんしんのカードローンの借り入れ方法は「きゃっする」と同様で、三島信用金庫及び提携先のATMでローンカードを使用することによる借り入れが可能です。提携先のATMは以下の通りです。
- 他都市銀行及び地方銀行
- 農協
- 信用組合
- 労働銀行
- ゆうちょ銀行
- セブン銀行
- イオン銀行
返済方法は「きゃっする」で採用されている「約定返済」とは違い、「随時返済」という方法を利用しています。
約定返済は毎月決まった(あるいは残高によって変動する)金額を毎月必ず返済しなければいけないのに対し、随時返済は自分の好きなタイミングで自分の好きな金額だけを返済することが出来ます。
「カードローン」の場合はATM及び三島信用金庫の窓口にて返済を受け付けています。振込や口座振替は利用できませんのでご注意ください。
申し込みは窓口のみ!ネットなども不可
なかなかに情報がない「カードローン」ですが、申し込みについても謎のベールに包まれています。
インターネットから申し込むことは出来ず、具体的な申し込み方法、申し込み可能な媒体についても言及されていません。
「じゃあ申し込みが出来ないのでは?」と思ったかもしれませんが、そういうわけでもありません。窓口、あるいは電話(サポートセンター)を通じて申し込むことが可能だと推測できます。
そうなると、三島信用金庫の営業時間内に何かしらのアクションを起こす必要が出てきますから、日中になかなか時間が取れないという方にとっては申し込みからハードルが高い商品と言えるかもしれません。
逆に、家の近くに三島信用金庫があり、かつ申し込む時間の余裕がある方は金利などを問い合わせてみる価値があると言えそうです。
ただ商品として決して悪くはないのでは?と思えるんじゃ。他の信用金庫を見ても、直接設計している商品は金利が低めなものが多く、お得に利用できるケースが多いんじゃよ。
随時返済がちょっと使いづらいと思う人もいるかもしれんが、自分で返済日を決めておけば約定返済と同じように利用できるぞ。
とりあえず電話で問い合わせをしてみるか、窓口で相談してみるのが一番じゃな。
大手ほどではないけれど、十分に使いやすいカードローン
三島信用金庫の2つのカードローン、及び信用金庫のカードローンの注意点などについて説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
カードローンを選ぶ際のポイントとして主だったものは金利と利用限度額はもちろんですが、使いやすさや借り入れ手段などの利便性ではないでしょうか。
三島信用金庫の場合、どうしても利便性で大手のカードローンには劣ってしまう部分があるのは否めません。
しかし金利や利用限度額は大手にも引けを取りませんし、十分使いやすいカードローンだと思います。
特に三島信用金庫に既に預金口座がある、という方であれば他の銀行でわざわざ口座開設をする必要もありませんし、手続き等もスムーズです。
特に「きゃっする」は初めてのカードローンとしても非常におすすめ出来る商品になっていると思いますので、地元を応援するという意味でも候補に入れてみてはいかがでしょうか?
営業エリアで利用できる人が限られてしまうが、大手にも負けない商品が多いのは利用する側にとっては大きなメリットじゃ。
今回は三島信用金庫の商品じゃったが、みんなが住んでいる地域にも非常に個性的なカードローン商品が眠っているかもしれんぞ。
カードローンに至っては消費者金融とも金利などの差はあれど基本的なものはそう変わるもんでもない、ますます違いがわかりづらいという方も多いじゃろう。
細かくはあるが利便性などに違いがある、ということを覚えておけばOKじゃ。