カードローンの金利とは?いまさら聞けない借入基礎知識!
カードローンの広告に必ずあるのが金利の表示です。でも「金利とは?」と言われてちゃんと答えられる方は少ないのではないでしょうか?
誰もが案外分かっているようで分かっていないのがこの金利。金利のことが分からないと、カードローンを上手に使いこなすことができません。
でもいまさら改まって「金利ってナニ?」なんて誰かに尋ねる訳にもいかないですよね。
そこで初心者の方にも分かりやすい、カードローン金利の基礎知識をお届けしたいと思います!
カードローンの正規の金利ってどのくらい?
あなたは今あるカードローンの金利がどのくらいか、今すぐに答えることができますか?
実はちょっと前までのカードローン金利の常識は、今はもう通用しなくなっています。これは法律が改正され、金利その他に大きな変化があったからです。
現行の正しい金利を知っておかないと、悪質な業者に引っかかる可能性もありますよ。そこで今一度、新しい法定金利のことをおさらいしておきましょう。
法律で定められた金利の上限って?
カードローンの金利は、よく見るとどの業者も似たようなものになっていますよね。
これは、法律で金利の上限が定められているからです。
現行の金利への引き下げは2006年からのことで、2010年以降はこの金利を超えることは違法となりました。
登録業者であれば、これ以上の金利になることは絶対にありません。下表は、現在の法律で決められた金利の上限です。
元本 | 上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 年20%まで |
10万円以上100万円未満 | 年18%まで |
100万円以上 | 年15%まで |
「年利20%以上は違法」と簡単に説明されていることも多いのですが、実際にはこのように、元本に対して3通りの規定があります。
カードローン金利はどのように表示されているの?
テレビコマーシャルなどでおなじみの業者も、当然この規定を厳守しています。CMなどでは必ず金利が表示されますが、深く考えずに見過ごしていることも多いですよね。
でも先ほどの法定金利上限を頭に入れた上で実際のカードローン金利を見てみると、また違ったものが見えてきます。
下はアコムの貸付条件から引用したものです。広告やサイトで見慣れた数字ですが、法定金利上限を前提に、もう一度見直してみましょう。
●融資額/1万円ー800万円
●貸付利率(実質年率)/3.0%~18.0%
大手カードローンでは、法定金利の20%より低い18.0%が最大金利になっているのが普通です。
中堅業者では最大20%ということもありますが、当然これも違法ではありません。正規登録業者なら、延滞時に課せられる遅延損害金も含めて、この20%を超えることは絶対にないのです。
金利表示は「年利」であることが重要!
このように法定金利との比較ができるのも、各業者の金利が必ず「年利」という形で表されているからです。
もしもこれが「1週間で○割」とか「10日で○割」といった表示なら、法定金利の範囲内なのかどうか、すぐには見分けがつかないでしょう。
このような週・日単位の金利は、いわゆる闇金でよく使われる表示方法です。何故このようにするのかといえば短期貸付が主だからなのですが、実はこれを年利に換算すると、300%超や1000%超という、とんでもない数字になってしまうのです。
年利%以外の表示になっているものは、一見そうでもないように見えますが、実際にはかなりの高利だと考えて間違いありません。
利息以外は請求されない「実質年利」がポイント!
またいくら金利が低くても、それ以外に様々な料金を追加されるようでは、実際には高利と同じことになってしまいます。
悪質な業者に引っかかると、保証料や仲介料を取られてそれでおしまいといったケースも多数報告されています。
そこで重要になってくるのが「実質年率」という表示です。実質年利とは、「金利以外にお金はかかりません」という意味に他なりません。
利息以外に借入費用がかからないのが実質年利
実質年率は保証料なども一切込みの金利ですから、借入において利息以外のお金を請求される心配はありません。
ただ利用時にATM使用手数料がかかる場合がありますが、これは出金・入金にかかるコストとして考えて下さい。
ATM使用手数料は借入とは直接関連のないお金ですし、利用者も無料のATMを使うようにすれば、手数料は節約できます。
銀行?消費者金融?金利から分かる業者の種類
カードローンやキャッシングの金利は業者によって異なるため、その金利を見ればその業者の種類がわかります。とても簡単なので、ここでその見分け方をご紹介しましょう。
特に正規登録業者と違法業者の区別には、この金利による判別法が一番カンタンです。
消費者金融(貸金業)の金利はおよそ18%
17%から20%
まずは消費者金融の金利です。貸金業もその規模は様々ですが、100万円以下の借入なら17%から20%の間です。
消費者金融は正確には貸金業と呼ばれ、この中には以下のようにクレジット会社も含まれます。
三菱UFJニコス
オリコ(オリエントコーポレーション)
セディナ
その他
アコム
プロミス
フクホー
その他
クレジットカードにはショッピンング機能もあってややこしいのですが、消費者金融同様に総量規制が適用されるのはキャッシング枠のみです。
銀行など金融機関の金利
14.6%から10%以下まで様々
銀行などの金融機関は、貸金業者とはまた別の法律に基づいて営業しており、金利が低いのは昔からです。カードローンなら14%代が一般的といったところ。
しかし金融機関の種類は以下のように実に多様で、扱うカードローンも非常に数が多く、商品によっては数%以上金利が違うこともあります。
みずほ銀行
三菱UFJ銀行
その他
イオン銀行
楽天銀行
じぶん銀行
その他
東京スター銀行
横浜銀行
熊本銀行
その他
京都信用金庫
岐阜信用金庫
その他
ヤミ金融の金利は1000%以上
1000%以上になることも!
これまでご紹介したのが、全て正規登録業者の金利です。
ではヤミ金融はどうでしょう?このような業者は法定金利を守りませんから、当然ながら年利は20%以上になります。
先にご説明した通り、ヤミ金融の金利は年利300%とか年利1000%以上といった高利です。その短期間での利息の膨らみ方は、正規業者の比ではありません。
「10日で1割」「2週間で1割」と言われるとピンと来ませんが、これを年利に直せばこのようにとんでもない数字になるということを、よく覚えておいてください。
14.6%以下なら銀行などの金融機関。信用金庫やネットバンクもここに含まれる。
ヤミ金融だと1000%というとんでもない数字になることもあるから気をつけんといかんぞ。
どちらがお得?カードローンの金利を比べてみよう!
正規業者の金利がどのようなものかは分かりましたが、実際にカードローンを選ぶなら、企業同士の金利も比較したいですよね。
カードローン金利は企業間でそう極端な違いはないのですが、選ぶ際にはこの僅かな差がとても気になるものです。
実際にはどのくらいの差があるのでしょうか?そして利用にはどのように反映されるのでしょう?
金利の幅ってどうやって比較するの?
そこで皆さんよくご存知のレイクの金利を見てみましょう。
●融資額/1万円ー500万円
●貸付利率(実質年率)/4.5%ー18.0%
金利はこのように必ず幅で表示されていますが、これは融資額によって金利が異なるからです。
融資額が高いほど金利は低くなりますので、レイクの場合1万円に対して18.0%、500万円に対しては4.5%が適用されます。
(⇒レイクのカードローン情報はこちら)
初めての借入で最大限度額まで借りれるような方は極一部ですから、多くの方にとっては最大金利を比較する方が現実的です。するとレイクとアコム、初めて借りる場合はどちらも最大金利18.0%で、金利についての差はないと言えるのです。
金利が低くても審査に通らなくては意味がない!
次にプロミスの金利を見てみましょう。最低金利も最大金利も、アコムに比べると上限金利いずれも0.2%ずつ低くなっているのが分かりますね。
●融資額/1万円ー500万円
●貸付利率(実質年率)/4.5%ー17.8%
初めて借りる方も、プロミスなら確実に0.2%低い金利で借りることができます。
でもこれは、審査に通ってこその話。いくら低金利でも、審査に落ちてしまっては意味がありません。
しかしプロミスで落ちてしまったとしても、18.0%以下で借りれる道がないわけではありません。他でもっと低金利で借りれる可能性があるのです。それは増額という方法です。この増額について、次にご説明しましょう。
しかし必ずしも自分がその金利で借りれるとは限らんし、そもそも審査に落ちてしまっては元も子もない。まずは審査に通ることが肝心じゃな!
増額で金利が下がる!知らないと損する限度額と金利の関係
カードローンの初めての申込みでは、必ずしも希望通りの金額は借りれません。これはまだ返済実績がないため、信用が十分ではないからです。
審査ではその人の返済能力を様々な方面から検討しますが、本当に返済してくれるかどうかは、この時点ではまだ確実ではありません。
そこで企業は新規の顧客については限度額を低く見積もることで、貸倒れなどのリスクを避けているんですね。増額が可能になるのは、真面目に返済してくれることが明らかになる半年後が目安だと言われています。
増額すればプロミスより低金利になる!?
例えば限度額10万円の人が10万円借りると年18%の金利ですが、増額して限度額100万円になれば、同じ額を借りても年15%で借りれます。
これならプロミスの17.8%よりも、ずっと低金利ですよね。増額を何度か繰り返せば、更なる低金利も可能になってくるのです。
増額は何時からできるようになるの?
しかしこの増額は、契約後すぐにという訳にはいきません。実際に返済実績を重ねることによってしか、信用を得ることはできないからです。
通常半年間、約定返済は月1回なので、合計6回以上の返済実績が必要だと言われています。
また契約後すぐに借りない方もいますが、借りなければ増額もできません。増額には、借入と返済の実績が必ず必要です。
増額すれば一気に金利を減らせる!
増額は金利を一気に減らせる優れた手段で、しかもきちんと返済さえしていれば、どなたにでもその可能性があります。
企業間の金利の差は気になりますが、それよりも確実に審査に通ることの方が、実は利息の節約には役立っていることになるのです。
半年後には必ず金利を減らせるチャンスが巡ってくると考えるなら、申込み時の金利の僅かな差についてはさほど神経質になる必要はありません。
つまり最初は金利が高くても、真面目に返済することでより低金利で借りれる可能性があるということじゃ。これは誰にでも巡ってくるチャンスなんじゃよ。
金利から計算しよう!実際に払う利息はどのくらい?
ところで金利はパーセントで表されていますが、現実に支払うことになるのは○○円といった金額ですよね。
適用された金利が返済時にはどのくらいの金額になっていくのか、すぐにピンと来る方は少ないのではないでしょうか?
でもこの数字に慣れておかないと、返済額を予測できず、いつの間にか無理な借入をしてしまう可能性もあるので気をつけなくてはいけません。
意外とカンタン!?利息の計算方法
どなたにとっても重要な利息計算ですが、実際に自分でやってみたことのある方はおられるでしょうか?
カードローンを利用していれば、ややこしい利息計算など全て企業がやってくれますから、何も自分でわざわざやる必要はないというのは事実です。
でも最初くらいは、自分で計算してみてはいかがでしょう。一度でもやっておけば、金利と利息額が頭の中で自然と結びつく様になりますよ。
計算式は、このように意外とカンタンです。
利息がつくのは実際に利用した分(元本)についてのみです。限度額100万円でも、実際に借りたのが10万円なら、利息がつくのは10万円分だけです。
1ヶ月分の利息額を計算してみよう!
そこで、「限度額100万円・年利15%で10万円を借りた場合」の1ヶ月後の利息額を計算してみましょう。
30日間の利息は1232円になりました。もしも1ヶ月で全額返済するなら、この時点で101,232円を入金すれば完済ということになります。
利息は日割り計算されますから、これよりも短い1週間とか10日といった短期間で完済したって構いません。
もちろん13日とか27日といった半端な期間でもOK。借入期間が自由にアレンジできるのも、カードローンの特徴です。
リボルビング返済ではどうなる?
一括返済もいいのですが、カードローンの基本返済はリボルビング方式。毎月5千円とか1万円といった決まった額を数ヶ月以上かけて返していきます。
一度に返せない方でも無理なく返済計画を立てることができるので、精神的な負担が軽くて済みます。
そこで次に、リボ返済方式で、毎月1万円ずつ返していく場合についても考えてみましょう。
翌月以降の利息額を計算してみよう!
リボ返済では1回目の返済中にどのくらい利息を払うことになるのか、また返済後の元本はどうなるのかを計算してみます。
1万円を返済すると、先ほど算出した1ヶ月分の利息額1232円を差し引いた、残りの8768円が元本の返済に充てられます。
すると元本は100,000円から91,232円に。これを元に、翌月分の利息を計算します。
来月支払う利息は1124円です。元本が減った分、ちょっと安くなりましたね。更に翌々月に支払う利息を計算すると、以下のようになります。
このように利息も元本も少しずつ減って、最終的に元本が0円になればようやく完済です。この場合の返済回数は全部で11回になります。
なお毎月の返済以外に追加で返済することも可能ですが、追加返済分は全額が元本に充当されるため、返済が一気に早まります。
返済開始時は利息分が多く、返済が進めば利息の占める割合は減っていく。追加返済で少しでも元本を早く減らすことが、返済を早めて利息額を節約するコツなんじゃ。
えっ金利がゼロ!絶対お得な無利息期間の内容とは?
このように必ず発生する利息ですが、カードローンには一定期間金利がゼロになるサービスがあることをご存知でしょうか?
誰もが絶対逃れられないはずの金利がかからない、とってもお得な無利息サービスを最後にご紹介したいと思います。
誰でも初めての利用で金利ゼロが使える!
金利ゼロのサービスは、今回初めて契約する方なら、誰にでも利用できるお得なサービスです。しかも特に手続きをしなくても必ず全員に適用されるため、知らずにいると損をしますよ。
まずはこのサービスを実施している企業と、無利息になる期間をまとめましたのでご覧ください。
カードローン | 無利息期間 |
---|---|
アコム | 30日間 |
レイク | 30日間、180日間(※注) |
プロミス | 30日間 |
(※注)レイクの180日間無利息は5万円が上限
この期間内は何度借りても金利はゼロ、利息は0円です。
銀行の中には利息を後日返金するキャッシュバックサービスもありますが、これもまた金利ゼロの1種です。
無利息期間中は幾ら借りても利息はタダ!
さてこの金利ゼロを、先程の利息計算式に当てはめてみましょう。30日間金利ゼロが適用されると、当然ですが幾ら借りても30日後の利息は0円です。
無利息期間中も月々の返済は忘れないで!
でもこの場合、毎月の返済はどうなるのでしょう?実は無利息期間中でも、返済はしなくてはなりません。
しかし返済額の内訳が変わってきます。1万円を返済するとしたら、今回の利息は0円なので、1万円全額が元本に充当されることになります。
つまり第一回目の返済後の元本は、10万円から1万円を引いた残り90,000円。その翌月からは通常通りの金利に戻りますので、第二回目、第三回目の返済時の利息はこうなります。
0.15 × 81,109 × 30 ÷ 365 = 999円(小数点以下切り捨て)
第一回目の返済で一気に元本が減ったため、その後の返済でも利息が少なくて済んでいますね。
通常の利息額 | 30日間金利ゼロの利息額 |
---|---|
1回目返済のうち利息額:1232円 | 1回目返済のうち利息額:0円 |
2回目返済のうち利息額:1124円 | 2回目返済のうち利息額:1109円 |
3回目返済のうち利息額:1015円 | 3回目返済のうち利息額:999円 |
上の表は、毎回1万円の返済のうち、利息額が幾らになるかをまとめたものです。金利ゼロの方が、利息が効率よく減っていくのが分かります。
期間適用は契約の翌日から!
注意して頂きたいのは、金利ゼロの期間は「契約の翌日から」始まることが多いということ。そのため、もしも契約後すぐに借りずにいると、その間に利用できるはずの無利息期間が短くなってしまうのです。
30日間無利息のところが25日間や10日間になってしまったら、先程計算したようには利息や元本は減ってくれません。
もしも全く借りないうちに30日が過ぎてしまったら、無利息は1日も適用されないまま終ってしまうことになります。
無利息を最大限に活用しようと思ったら、できるだけ早く借り始めるのがコツなのです。
但しこの仕組みをよく知らずにいると、無利息を利用できないまま終わってしまう可能性もある。そうならないために、無利息期間のスタート時点をよく確認しておこう。折角の無利息期間、有効活用したいもんじゃな。
金利がわかるとカードローンのことがよく理解できます
以上で、金利についてのご説明はおしまいです。お金を借りる上で、金利は重要ポイントですが、これまでは案外サラッと流してきた方がほとんどだったのではないでしょうか?
金利のことがきちんと理解できれば、カードローンをどう利用すれば安心やお得に繋がるということが見えてきます。
これまで余り関心のなかった方も、もう一度金利について見直してみてください。きっとカードローンをより上手に使いこなせるようになるはずです。
【参考ページはこちら】
カードローンのよくある質問はこちら
一度でも利息計算しておけば、どこで借りる時にもおトクかどうかの判断がすぐつくようになる。闇金などの被害に合わないためにも、適正な金利を把握しておくことが大切じゃ。
年利20%を超えておれば違法業者じゃよ。ただし低金利につられて申し込むと、保証料や仲介料としてお金を巻き上げられることもあるので要注意じゃ!