その申し込みは大丈夫?カードローンで注意すべきポイント
わたしたちがお金を借りる時、「なんとなくCMで見たことがあるから」「検索して最初に目についたから」…など理由は人それぞれですが、何かしらの決め手があるはずです。
どこも同じように見えてしまう上に、膨大な数がありますので結局どこがいいかわからないからどこでもいいや…とあまり調べずに申し込みをすると、後悔するハメになるかもしれません。
もし今、どこかのカードローンに申し込もうとしているならちょっと待って下さい。本当にそのカードローンは自分に合っている商品なのでしょうか?
会社によって細かく商品が違う!「とりあえず申し込み」はワナ!
大手の銀行、消費者金融、地方銀行、信用金庫…などなど、本当に様々なところがカードローン(フリーキャッシング)商品を出しています。
(⇒カードローン会社一覧はこちら)
実際数えたことはありませんが、ゆうに100商品は超えるでしょう。
さすがにそれだけの数があると「どこでもいっしょなんじゃない?」と思ってしまうところはありますよね。
だけど、「とりあえずどこでもいいから申し込んでおくか…」と、ろくに比較や検討をせずに申し込むと、大きなワナにはまってしまう可能性があるんです。
似たような消費者金融でも大きな違いが!
当たり前のことではありますが、商品によって細かく違いがあります。
その一例が「返済方法」です。具体例を見てみましょう。
大手消費者金融の「プロミス」と「アコム」は、利用限度額と金利が非常に酷似しており、どちらを選んでも大差はないように感じられます。
プロミス | アコム | |
---|---|---|
利用限度額 | 500万円 | 800万円 |
金利 | 4.5%~17.8% | 3.0%~18.0% |
しかし、返済方法で「銀行口座の振替」を利用したい場合、プロミスであれば大抵の金融機関の預金口座を指定することが可能です。(信用金庫でも問題ありません)しかし、アコムはそもそも「口座振替」という選択肢そのものがなく、
- ネットバンキングを利用した返済
- 提携ATMからの返済
- アコムの店頭窓口及びATMからの返済
しか行えません。金利と利用限度額だけ見て判断してはダメだということがおわかりいただけたかと思います。
同様に、口座振替が利用できる大手消費者金融には「SMBCモビット」がありますが、SMBCモビットの場合は口座振替が行える銀行が「三井住友銀行」あるいは「三菱UFJ銀行」の2つだけです。
仮にみずほ銀行から口座振替を行いたいと思っていても、プロミスなら対象ですが、SMBCモビットなら対象外となってしまいます。どちらも大手で、金利も大きく変わりませんがこういった小さいところで非常に差が出ます。
このように、「似ていてもわずかな違い」というのは結構多くあることです。もちろん、利用してから「しまった!」と気づくこともありますし、アコムやSMBCモビットでの契約を終了(解約)して、改めてプロミスからお金を借りればすむ話ではあります。
(⇒SMBCモビットは銀行系消費者金融?)
しかしこの例の場合は事前にしっかりと調べていればわかったことなんです。
調べてさえいれば、せっかく可決したカードローンを解約し、また改めて借り入れするという手間をなくすことが出来ます。
なので、同じようなものに見えてもきちんと調べてみることが重要なんです。
他にも「利便性」に関する重要ポイントはたくさん!
こういったものをまとめて「カードローンの利便性」と言われることが多いです。利用限度額や金利が似ていても、利便性が大きく違うことは消費者金融のカードローンだけでなく、銀行系カードローンにもよくあります。
平たく言えば「自分にとって便利に使えるかどうか」が利便性。でもこれって、重要なポイントだと思いませんか?
お金の借り方一つとっても
- 飲みに行く前に利用することが多いので近くのATMを利用することが多そう
- 引き落としの補填に使いたいから、振り込みで借りることが多い
など、この2つでも使い方が大きく違います。
前者でしたらATM利用手数料が無料のカードローンを利用するのがいいでしょう。消費者金融系カードローンは、自社ATMでの利用手数料は無料でもコンビニなどの提携ATMの場合は手数料がかかることが多いです。
なので、銀行系カードローンをセレクトするほうが手数料の節約になり、お得に利用することが可能です。
振り込みでお金を借りる場合、多くのカードローンは14時台までに振り込みの手続きを完了させないとその日のうちにお金を借りることが出来ません。
夜でもすぐに振り込みで借りたい…という場合は、以下の会社でカードローンを利用すれば原則24時間365日、リアルタイムの振り込みで借りることが可能です。
会社名 | 対応銀行 |
---|---|
プロミス | 三井住友銀行・ジャパンネット銀行 |
ノーローン | 楽天銀行 |
アコム | 楽天銀行 |
楽天銀行 | 楽天銀行 |
セブン銀行 | セブン銀行 |
先ほどの返済に関してもそうですね。口座振替で返済したい場合は銀行系カードローンよりも消費者金融系カードローンの方がおすすめです。
その理由は、銀行カードローンの場合返済用口座に指定できるのが大抵自分の銀行のみだからです。(当たり前と言えば当たり前です)
中には「レイク」のように、銀行カードローンでも他の銀行の預金口座でOKなところもありますが、返済方法に口座振替が使える場合消費者金融系であれば大抵どこの金融機関でも指定できるようになっていますので、そういったところから借りる方が便利ですね。
最低金利だけで判断してない?金利は「最高金利」を見よ!
カードローンで一番見るポイントってどこでしょうか?…人それぞれ違うところですが、やはり重視するところのTOP3のひとつに入るであろう(個人的な意見ですが)ところは「金利」ではないでしょうか。
高ければ「ここで利用するのは避けようかな」っていう判断要素になりますし、逆に金利が低ければ「ここを使ってみようかな」といった利用のきっかけになる可能性もありますよね。
それくらいお金を借りる、カードローンを利用することにとって「金利」は重要なポイントなんですが…。
その「金利」、一体どこをみていますか?もしかして最高金利だけみていませんか?
基本的に最低金利では借りられない
ちょっと衝撃的な見出しになってしまいましたが、大抵のカードローンではこのような記載があると思います。
この例で言えば、4.0%が「最低金利」、15.0%が「最高金利」になります。ついつい目がいってしまうのはやっぱり「最低金利」ですよね。
4.0%でお金を借りることが出来るなら、正直住宅ローンよりちょっと高い程度の金利で自由に使うお金を借りることが出来るのですから、かなりの魅力があると思います。
では、こちらの表をみて下さい。これは「三井住友銀行カードローン」の金利表になります。
金利 | 限度額 | 金利 | 限度額 |
---|---|---|---|
12.0%~14.5% | 100万円以下 | 6.0%~7.0% | 400万円超500万円以下 |
10.0%~12.0% | 100万円超200万円以下 | 5.0%~6.0% | 500万円超600万円以下 |
8.0%~10.0% | 200万円超300万円以下 | 4.5%~5.0% | 600万円超700万円以下 |
7.0%~8.0% | 300万円超400万円以下 | 4.0%~4.5% | 700万円超800万円以下 |
この表を見ていただくとわかるかと思いますが、最低金利である「4.0%」を利用できるのは借入金額が700万円を超えて800万円以下と、三井住友銀行カードローンの利用限度額いっぱいいっぱい近くまでお金を借りないといけないのがわかります。
正直、ここまでの金額を借りる方ってそうそういないと思うんです。多くても100万円~150万円くらいではないでしょうか?
貸付を受ける場合、特に新規であればまずいきなり800万円を借りることは出来ないと思っていいでしょう。利用限度額の面からみても、100万円以下という方がほとんどです。
いくら最低金利が低いとしても、実際利用することになる金利は最高金利である可能性の方がずっとずっと高いんです。
ついつい最低金利に目がいきがちですが、最高金利が低い会社を選ぶことでお得に利用できる可能性が高い!ということです。
固定金利の商品や無利息期間がある商品を選ぶ手も
また、別の考え方としては「固定金利」のカードローンを選ぶという手もあります。
いろいろと調べてみたところ、カードローンの金利の設定は大きく以下の3つにわけることが出来るんです。
- 完全変動型
- 固定+変動型
- 完全固定型
このタイプは勝手に私が便宜上つけたものになりますが、どのような違いがあるのか簡単に説明させていただきます。
名称 | 内容 | 該当する金融機関 |
---|---|---|
完全変動型 | 利用限度額ごとに細かい金利がなく、 審査通過後に初めて金利がわかるタイプ |
プロミス・アコム・ レイク・ノーローン |
固定+変動型 | 利用限度額によって一定の範囲内で 金利が変動するタイプ |
三井住友銀行 三菱UFJ銀行 楽天銀行 |
完全固定型 | 利用限度額、あるいは商品によって 完全に金利が固定されているタイプ |
みずほ銀行 セブン銀行 |
どれがよくてどれがいい、とは言えないのが難しいところではあります。固定金利でも金利が高ければ魅力的とは言えないですし、変動していても最高金利が低ければ選択肢に入りますよね。
自分が利用しようと思う限度額の金利で比較し、どのタイプがいいか検討してみてはいかがでしょうか。
また、こういった金利のセレクトとは別に「無利息期間」を利用するのも手です。
銀行系カードローンでは「レイク」のみで、あとは消費者金融系ばかりではありますが、一定期間借りたお金に利息がかからないという嬉しいサービスです。
基本的に新規申込時の1回だけではありますが、かなりお得に利用することが可能です。
会社名 | 期間 | 適用開始日 |
---|---|---|
プロミス | 30日(繰り返し可) | 初回借入日の翌日 |
アコム | 30日 | 契約日の翌日 |
ノーローン | 7日(繰り返し可) | 初回借入日の翌日 |
レイク | ・30日 ・180日(5万円まで) |
契約日の翌日 |
繰り返し利用できるノーローンは、給料日前をしのぎたい!給料が入れば全額返済!という使い方をすれば常に金利0%で利用できますので、急場を凌ぎたい方は適用金利にかかわらず、ベストな選択と言えるでしょう。
借入金額や返済状況(期間など)によっては、金利が低いカードローンを選ぶ方がお得になることもありますので、一度試算してみることをオススメします。
やっぱり「低金利」という文句に惹かれてしまうところは多いんじゃが、実際数百万円も借りるなんてリスキーなことはそうそう出来んからのう…。
上手く無利息期間も利用しながら、ぜひともお得なカードローンを見つけてほしいものじゃ。
いざ申込み!の前に気をつけておきたいこと
金利を見て比較した!サービス面のチェックもバッチリ!いざ申込みだ!…とテンションが上がったそこの貴方!
その勢いのまま申し込むのもいいのですが、ちょっと待って下さい。申込みに関しても注意しておきたいポイントがいくつかあるんです。
申込みひとつで審査結果が変わるなんて可能性もあるので、いざ申し込むまえに、審査落ちしないためのポイントも知っておきましょう。
候補は多くて3つまで!多重申込みは審査落ちの原因に
「自分が審査通過するかわからないから…」と、心配になってついつい複数のカードローンに申し込む…いわゆる「多重申込み」をする方がたまーにいます。
確かにその気持ちはよくわかります。特に急いでお金を必要としている場合、とりあえずどこでもいいからお金を貸して!って気持ちになりますよね。
でもそれは、実はマイナス行為。複数の会社に申し込むことで審査通過率がガクッと下がってしまうことがあるんです。
そうなると「申込ブラック」という扱いになり、延滞などの本当の「ブラック」と言われる事故情報として登録されることはないものの、約半年間審査に通りづらくなってしまうんです。
多くても申込む会社は3社程度にとどめておくことをオススメします。
審査に通るか不安なら、簡易審査を利用するのがオススメ
「それでも実際申し込んでみないとわからないし…」と思う方も多いでしょう。
そんな場合は、「簡易審査」を利用するのがオススメです。「アイフル」など一部の消費者金融では非常に簡単なものではありますが、利用することが出来るかどうか判断してくれるサービスがあります。
自分の年収や(あれば)他社借り入れの件数、金額を記入するだけで、自分がアイフルでお金を借りることが出来るかどうかすぐにチェックが可能です。
貸付OKと出ても実際の審査基準に照らし合わせたら利用できなかった…なんてこともありますが、簡易審査でNGが出ればその会社を避ければいいだけですから、大きなふるいにかけることは可能ということ。
また、複数の会社の簡易審査を行ってくれるWEBページなどもありますので、そちらを利用してみるのもいいでしょう。
2件目以降は他社借り入れ金額に注意して
これが借りるのが初めてであれば基本的に心配することはありませんが、既にお金を借りたことがあって、これが2件目…という場合は注意がいくつか必要です。
まずひとつ目は他社借り入れ金額です。消費者金融の場合、法律によって
と定められており、これを「総量規制」といいます。貸金業者は主に消費者金融で、プロミスやアコムなどですね。
既に年収の3分の1近くまでお金を借りている場合、総量規制によってこれ以上借りられない=審査落ちしてしまうこともあります。
この場合は総量規制対象外の銀行系(信用金庫なども含む)カードローンを利用するか、既に借りている総量規制の対象となる借り入れを減らすしかありません。
もちろん他社で借りていることを内緒にして申し込むのはNG。信用情報を調べることによって簡単にバレてしまいます。これが注意すべきこと2つ目ですね。申込にウソの情報を書くのはNGです。これは2件目以降にかぎらず、すべての方に言えることですが…。
そして3つ目は、延滞をしていないこと。これはまあ基本と言えますが、今借りているところで延滞(返済の遅れ)がある場合は他の会社に申し込んでもお金を借りることが出来ません。
延滞が続くとブラックとなり、信用情報に「事故情報」として登録されます。
事故情報の内容 | 情報が残る期間 |
---|---|
延滞 | 延滞中ずっと+延滞が解消後1年~5年 |
債務整理(自己破産など) | 5年~10年 |
一度情報が登録されますと、かなりの期間「ブラック」になってしまいますので注意しましょう。
特に初めての場合は慌てて色々申し込んでしまう傾向があるから気をつけておきたいところじゃな。
例えば消費者金融系から1つ、銀行系から1つ…と決めて申し込んでみるなんてのはオススメじゃよ。上手く簡易審査も利用して、確実に利用できそうなところを狙っていくんじゃ。
あと気をつけておきたいのは「信用情報」じゃな。これはカードローンだけでなく、住宅ローンなどの他のローンやクレジットカードの利用についても情報として残っておるから注意じゃよ。
自分に何が必要かがポイント。急いでいる時ほど慎重に調べて!
カードローンを選ぶ上で一番のポイントは、自分がカードローンを利用する上で何が必要なのかです。
自分がどのようにカードローンを利用するのか?その上で必要なサービスは何なのか?ということをまず自分自身でしっかり考える必要があります。
お金が必要になるタイミングは人それぞれです。カードローンを「いつか必要になるかもしれないから」と、事前に申し込んでおく人もいれば、急にお金が必要になったから慌てて申し込みをする方もいるでしょう。
余裕がないので仕方ない部分もあるのですが、こういうケースはやっぱり失敗しやすいのも事実なんですよね。
どんなときにお金が必要になりそうで、どう借りるのが一番自分にとって都合がいいか。これを自分自身で明らかにさせることで、おのずと必要なカードローンが見えてくるはずです。
急いでいると見落としがちなこともたくさんありますが、ちょっとだけ余裕をもって、本当に自分に合った、自分が納得できるカードローンを利用してほしいなと思います。
自分に合ったカードローンが利用できれば、マネーライフはぐっと広がりますから!
【参考ページはこちら】
銀行とサラ金のカードローンはどこが違う?
一度きっちりと考えて、自分の需要に合うカードローンを探す、という形にするほうが「なんとなくよさそうなカードローン」をただ無作為に探すよりもずっと効率的に自分に合ったものを探し出せるはずじゃ。
そうして探したカードローンであれば納得して利用できるじゃろうし、後から「しまった!」なんてことも少なくなるはずじゃよ。
消費者金融系は口座振替が不可なところがあるのに対し、銀行系は対応していながらも自行の口座からのみ、という制限が多い。
銀行系カードローンを選ぶなら、自分が普段メインで利用しているところを選ぶのも一つの手じゃな。