日本生命のカードローン商品は終了!?代わりに契約貸付を!
金額の大小はさておき、お金を用立てなければならない局面は、きっと誰にでも訪れ得るものです。そんな時、多くの人の頭に思い浮かぶのは、消費者金融(いわゆるサラ金)、もしくは銀行が多いのではないでしょうか。
でも、お金を借りることができる場所はそれだけではありません。クレジットカード会社のカードローンや、クレジットカードのキャッシング枠なんていうのもありますし、さらに盲点なのが保険会社の存在です。
生命保険の解約などではなく、保険は継続したままお金を借りられるサービスがあることは、意外と知られていません。そこで、有名な保険会社「日本生命」を中心に、様々な貸付についてご紹介していきます。
日本生命にカードローンがあるってホント?残念ながら既に終了!
日本生命といえば、その名の通り日本における代表的な保険会社ですよね。日本生命の保険を契約していない人でも、その会社名は皆知っているのではないでしょうか。
そんな日本生命に、カードローン商品があるという噂を小耳にはさんだことがある方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。これって、本当なのでしょうか?
日本生命とは?
手始めに、日本生命というのがどんな保険会社で、どのような保険商品を扱っているのか、簡単に知っておきましょう。
日本生命は、大阪に本店を置き、「ニッセイ」という通称でも親しまれている、有名な保険会社です。事業内容の主なものとしては、以下のようになっています。
- 保険の引き受け業務
- 貸付業務
- 有価証券および不動産投資業務
- 他の保険会社及び金融会社の業務代理
- 債務保証事業
このように、世間一般には「保険会社」として認知されてはいるものの、貸付事業や保証事業も行っている大企業なのですね。
どんな保険商品があるの?
とはいえ、やはり日本生命の主力商品は保険です。契約されている方も非常に多いと思いますが、せっかくですからどんな保険商品があるのか一通り見てみましょう。
- 生命保険
- 年金保険
- 終身保険
- 自動車保険
- 火災保険
- 損害保険
- 賠償責任保険
ありとあらゆる保険商品が取り揃えられています。そして、生命保険の中でもさらに、
- 3大疾病保障保険
- 介護保障保険
- 総合医療保険
- がん医療保険
- 定期保険
- 学資保険
- こどもの保険
- 一時払終身保険
などなど、非常に数多くの種類があり、病気や命だけでなく、子どもの教育資金やご自身の将来など、生活や人生全般に対する備えが可能になっています。
ニッセイのカードローンとは?
上記の日本生命が行っている事業の中に、「貸付業務」があったことに注目されたかたもいるかもしれません。ここからも分かるように、個人が日本生命からお金を借りることが可能なんです。
借り入れ方法としては、先にも触れた日本生命(ニッセイ)の「ニッセイカード」によるカードローンも、確かに存在していました。一般的な銀行系カードローンのように、ローンカードを使ってATMなどで借入できるものだったのです。
しかし、残念ながら平成24年4月からニッセイカードの新規発行は中止され、カードローンサービスも終了してしまいました。
現在は、元々ニッセイカードを持っていて借入残高がある人の返済のみの受付となっています。
カードローンがなくても契約貸付を使えば、お金は借りられる!
生命保険を主力商品とする会社に、カードローンがあったことに驚かれた方も多いかもしれませんが、それも今では新規申し込みができなくなってしまったのは、先述の通りです。
しかし、カードローン以外にも、現在日本生命からお金を借りられる方法があるんです。ここでは、それについてご紹介します。
契約貸付とは?
現在利用できる日本生命でお金を借りる方法とは、「契約貸付」と呼ばれる制度です。これは、日本生命の保険契約をしている人が、その保険の解約払戻金の範囲内でお金を借りることができるものです。
借りると言っても、本来受け取るはずのお金ですから、ちょっと早めに手元に戻すといった感覚で利用することができます。
ただし、借りた契約貸付金には利息がかかってしまいます。
また、返済ができなくなったり、借入金額が解約払戻金の範囲を超えてしまったりした場合、保険契約が無効になってしまうことがあります。せっかく将来に備えて入った保険ですから、その効力を失ってしまわないよう、借入しすぎないようご注意くださいね。
金利はどれくらいかかるの?
将来手にするはずの解約返戻金とはいえ、前借するわけですから、先述の通り一般的な借金と同様に金利が発生します。どれくらい利息がかかるのかは、当該の保険を契約した日によって以下のように変わります。
契約した日 | 利息 |
---|---|
平成6年4月1日以前 | 年 5.75% |
平成6年4月2日から平成8年4月2日 | 年 4.75% |
平成8年4月2日から平成26年4月1日 | 年 3.75% |
平成26年4月2日以降 | 年 3.00% |
また、保険商品が、終身変更制度を利用した終身保険が含まれるものの場合、最初に契約した日ではなく、変更した日の金利が適用されますのでご注意ください。もっとも、現在のところは、表のとおり金利はどんどん下がっていますので、変更してお得になる方ばかりだと思われます。
契約貸付の手続き方法は?
では、この契約貸付制度を利用するにはどうしたらよいのでしょうか?手続きはとっても簡単です。
- ホームページ
- 電話による自動取り引き
- コールセンター
- 店頭窓口
- ATM
契約済みの保険の払戻金を元手にしているので、消費者金融や銀行のローンなどと違って審査もありません。したがって、借りたいと思ったらすぐに手続きができます。
ホームページのマイページや電話による自動取引の場合、平日14:30までの手続きであれば即日で取引口座に振り込んでもらえます。
また、日本生命は保険会社としては珍しく、自社ATMがあります。ATMで契約貸付を受けたい場合は、以下の自社および提携ATMをご利用ください。
- ニッセイATM
- ゆうちょ銀行ATM
- 三井住友銀行ATM
- 三菱UFJ銀行ATM
- セブン銀行ATM
ATMでは借入だけでなく返済、利用可能額の照会、借入残高の照会も可能です。
ホームページや電話の自動振り込みですぐに契約口座に振り込んでもらえるし、提携ATMも多いから、人と話すのが苦手な人でも利用しやすいのう。低金利なのも大きな魅力じゃ!
ホームページやATMで借入可能額を照会して、いくら借りられるかあらかじめ知っておけば、より安心じゃな。
ニッセイの契約貸付を他のカードローンと比較してみよう!
審査もなく手軽に借りられる日本生命の契約貸付制度ですが、当然ながらニッセイの保険に加入している人しか利用することができません。
ニッセイの保険を契約している人もそうでない人も、他のカードローンと比較することでより自分に合った借り方を選べるようになります。そこで、契約貸付と金利の面で比較的近いと思われる、銀行系のカードローン等と比較してみたいと思います。
契約貸付とカードローンの違い
まず、どの銀行や消費者金融のカードローンにも共通する、契約貸付との違いを確認しておきましょう。
- 審査がない
- 保険に加入する必要がある
- 保険料を支払わなければならない
非常に大きな違いとして、銀行やサラ金でお金を借りようとすると必ず必要になる審査というものが、契約貸付には不要であるという点が挙げられます。
お金を借りたいと思った時点で、必要書類を用意したり、審査結果を待ったりしなくても、すぐに借りられるのは嬉しいポイントです。
何年にもわたって保険料を支払っていけるということは、それなりの金銭的余裕や計画性があることを意味します。これがある意味、審査の代わりになっているとも言えますね。
また、消費者金融では原則として無収入の専業主婦(夫)は借入ができません。しかし、契約貸付は保険契約さえあれば誰でも借入可能です。
新生銀行カードローン
それでは、実際の銀行カードローンの内容を見ていきましょう。今回は、新生銀行カードローンを例として使います。
新生銀行カードローンと言えば、「レイク」を想像する方も多いと思います。しかしレイクは消費者金融なので、金利はお高めです。これとは別に、新生銀行の行う銀行カードローン商品もありますので、今回はこちらをご紹介します。
商品名は、「スマートカードローンプラス」であり、その概要は以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
限度額 | 1~500万円 |
金利 | 4.5~14.8% |
申し込み条件 | ・年齢が20歳以上70歳以下の国内に居住する人 ・新生フィナンシャル(株)の保証を受けられる人 ・原則安定した収入がある人 ・現在、新生銀行に他のカードローン契約がない人 |
必要書類 | ・運転免許証などの本人確認書類 ・源泉徴収票などの収入証明書類 (契約額が100万円を超える場合) |
契約貸付の金利は、一番大きいものでも5.75%であることを考えると、消費者金融よりはずっと低金利である銀行カードローンでさえも、ちょっと高く感じてしまうほどですね。
平成26年4月以降に契約した方なら3.0%ですから、銀行カードローンよりも低金利で借りられます。
繰り返しになりますが、借入のための特別な手続きもなく、電話やATMですぐに融資を受けられるので、便利なことこのうえないですね。
審査もないし、契約貸付で融資を受けてもクレジットヒストリーには記載されないというメリットもあるんじゃ。
ただし、いくら信用情報に傷もつかず低金利といえども、借りている期間が長引けば長引くほど、支払う金利は増えてくる。じゃから、できるだけ早く完済してしまうことをオススメするぞ!
日本生命の保険に入ってる人なら、契約貸付制度を要検討!
保険を途中で解約して返戻金を得るのは、お金に困ったときの手段として知られています。でも、保険会社である日本生命にかつてはカードローン商品があったことや、契約貸付制度があることは、意外と知られていないようです。
ニッセイカードローンはなくなってしまいましたが、日本生命と保険契約をしている人なら誰でも、契約貸付制度を使って融資を受けることができます。わずらわしい申し込みや審査などもなく、ATMや電話などでとても簡単に借り入れや返済ができます。
借入額によっては銀行カードローンよりも低金利なのも、うれしいポイントです。日本生命の保険に入っている方は、困ったときには契約貸付制度のことも思い出してくださいね。
【参考ページはこちら】
カードローンのよくある質問はこちら
ただし、契約貸付は保険契約者しか利用できないから、要注意じゃぞ!しかし保険契約者が専業主婦でも全く問題はないから、その点は消費者金融のカードローンよりも門戸が広いと言えるんじゃ。
将来に備えるという意味でも、保険は大切じゃ。しかも契約貸付で困ったときの一時しのぎもできるんじゃから、ぜひ積極的に検討すべしじゃ!
「共存共栄」「相互扶助」の経営精神どおり、保険だけじゃなく貸し付けにも力をいれておったんじゃが、カードローン商品は平成24年以降、新規受け付けはしなくなっておるのじゃ。
保険会社のカードローンなんて珍しくて興味深いが、もう利用できないのはちょっと残念じゃな。