生活保護費で借入れ?カードローンを利用するテクニックとは
生活保護を受けていると毎月保護費が支給されますね。保護費は毎月受け取ることができるので、収入が安定しているように思えます。そこで、この保護費を利用してカードローンの借入れはできないものか。考えたことはありませんか?
生活保護費では貯金ができるような金額はもらえないし、いざという時に困りますよね。そこで生活保護費で借入れできるのか、カードローンを利用するテクニックはあるのか、さっそく見ていきましょう。
カードローンの借入れは認められる?生活保護制度とは
生活保護制度とは、生活に困っている人に対して困っている程度に応じて必要な保護を行う制度ですね。
法律では健康で文化的な最低限度の生活を保障することが決められています。最低限度の生活を保障して、生活に困っている人が自立していくことに力を添えているのが生活保護なのです。そのため、生活保護法では保護費を支給するだけではなく、就労に向けた指導なども行っています。
- 生活保護とは最低限度の生活を保障するための制度
- 保護費の支給だけでなく就労指導も行っている
自立した生活には就労がなければ成り立ちませんよね。
保護費の支給は安定した収入と見なされる?
生活保護を受給している人でも、いざという時に備えてカードローンについて知っておくと心強いですよね。
カードローンでお金を借りようと思った時に重要なことは、安定した収入があるかどうかです。
安定した収入というのは具体的にはどんなことなのか気になりますよね。カードローンでは正社員の他にもアルバイト・パート・年金でも申し込むことができるのです。つまり、アルバイト・パート・年金で得た収入も、安定した収入と見なされるのです。
(⇒パート収入でも借りられる甘い審査のカードローン)
年金が安定した収入と見なされるなら生活保護費でも安定した収入と見なされるのではないかと思いませんか?
けれど、残念なことに生活保護費は安定した収入とは見なされないのです。
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生活保護費:安定した収入とは見なされない
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つまり、生活保護費でカードローンの利用はできない
生活保護費がカードローンの安定した収入に見なされない理由
生活保護費も年金も、国からお金を受取るという点では同じように思えますよね。けれど、そこには大きな違いがあるのです!
年金 | 20歳以上になったら働いて得た収入から毎月積み立て→老後に受け取る |
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生活保護費 | 生活に困った人に最低限度の生活を保障するために税金から支給 |
いかがですか?違いが見えてきますね。年金は老後に備えて、あらかじめ自分でお金を積み立てているのです。いわば保険のような役割ですね。自分で積み立てたお金なので、積み立てた人は受け取ることができるのです。
一方、生活保護はみんなが働いたお金から支払う、税金が財源となっています。そのため日々の生活に困っていて、最低限度の生活が送れない人を対象に、生活の保護をするために支給されるのです。つまり、生活保護は最低限度の生活を保障するためのものであり、カードローンの利用はその中に含まれていないのです。
返済能力で考える
返済能力で考えても、生活保護の場合は生活に余裕のある金額を支給されるわけではありません。そのため、カツカツの生活をすることになりますので、返済に回す余裕はないのです。生活保護費は毎月、節約して生活していく分だけの支給となりますよ。
だが、生活保護費はみんなが働いて納める税金が財源となっておるのじゃ。
そのため、生活保護費はカードローンの返済に使えるような、余裕を持った金額の支給はしていないのじゃ。
だから返済能力からみても、カードローンの利用は難しいのじゃぞ。
生活保護費でカードローン!保護の打ち切りの可能性も…
生活保護の決まりは分かったけど、それでも今お金が必要だからカードローンを頼りたい!そう思っていませんか?けれど、残念ながら生活保護費はカードローンの返済に充てることは出来ないのです。生活保護を利用していると、収入の状況を毎月申告したり、ケースワーカーが年数回、家に訪ねてきたりします。
そのため保護費では賄えないような暮らしをしていると、ケースワーカーに不審に思われてしまいます。生活保護法では以下のように決めています。
- 生活保護受給者は働ける人は働いて収入を得て、支出の節約をする必要がある
- 生活保護受給者は収支や生計など状況に変化があると役所に報告する義務がある
つまり、カードローンを利用して収支などの状況に変化があると役所に報告しなければならないのです。
最悪のケースでは保護の打ち切りとなってしまうので、安易な気持ちでカードローンに申し込むことは避けた方が賢明です。
そして、生活保護側では保護費の打ち切りとなる可能性もあるのじゃ。
生活保護受給者は、支出の節約をする必要があるし、収支の状況の変化は役所に報告義務があるのじゃ。
だから、安易な気持ちでカードローンに申し込むと、生活保護を受けられなくなることもあるのじゃぞ。
それでも借りたい!実際に生活保護費で借りる方法
法的なことや役所が生活保護ではカードローンの利用を認めていないことは分かった!けれど、実際に生活保護を受けている状況でカードローンに申し込むことはできるのか?気になる人もいますよね。実は小額の申し込みで役所などには内緒で申し込みをすると、審査に通る可能性は少なからずあります。
発見!生活保護でもOKな借入れ先
この場合のカードローンを利用するテクニックとしては「生活保護でもOK」となっている金融機関を探すコトですね。
また役所に内緒で申し込むことになるのでバレた時にはどうなるのか…覚悟がいるのでオススメは出来ません。
ヤミ金融とは
ヤミ金融とは、国や都道府県に届出を行わずに貸金業を行っている業者になります。貸金業を行う時に、国や都道府県に届出を行うことは義務となっていますので、違反業者となります。そのため貸金業法も守っていませんので、金利が高かったり、取立てが厳しかったりします。
登録業者か見分けるには、登録番号の表示があるか、金利は利息制限法を守っているか等をチェックする方法がありますよ。
ただし、役所にはもちろん内緒となるので、収支報告などで不審に思われると、打ち切りとなる可能性もあるのじゃぞ。
しかも、ヤミ金融であることも考えられるから、借入先をしっかりチェックする必要があるのじゃぞ。
内緒で借りるのはムリ!だけどお金が必要な時には
お金がどうしても必要だけど、生活保護を打ち切られる可能性があるのに、内緒でカードローンに申し込むのはムリ!そんな人もいますよね。そういう時には社会福祉協議会・福祉事務所・役所の担当者・ケースワーカーなどに相談しましょう。
福祉事務所とは
生活保護の相談・申請を行うところは福祉事務所となります。詳しく言うと、福祉事務所の生活保護担当ですね。福祉事務所は、都道府県や市が設置していますが、福祉事務所がない町村もあります。その場合は、町村役場でも申請の手続きを行うことができますよ。
お金が必要な理由によっては、例外が適用されたり、別の制度の貸し付けを紹介してもらえたりするので、困った時には相談するのが一番ですね。例えば、以下の場合ではどうなるのか見ていきましょう。
- 病気
- 出産費用
- 働くために必要な技能の修得等にかかる費用
- 葬祭費用
病気の場合
生活保護を受けていると、病気になった場合、医療扶助を受けることもできます。これを受けると、医療費がかかりません。福祉事務所で医療チケットが配布されますので、これを生活保護指定病院に提示すると、医療費の請求がありません。そのため、医療費を心配して病院に行くことができないというコトはありませんね。
同じように、上記にある出産費用、技能修得費用、葬祭費用であれば生活保護法からの扶助の支給を受けることができますよ。生活保護を受けているけど、お金が必要だという時には、自分だけで解決しようとせずに、相談する事で良い解決策が見えてきますよ。
やむを得ない理由であればカードローンが特別に許可されることが絶対ないとは言い切れません。
そのため、まずはケースワーカー・役所の担当者・民生委員等に相談することが先決ですね。
民生委員とは
民生委員とは、地域住民の立場に立って相談に応じ、必要な援助を行ってくれる方となります。それぞれの地域で活動されていますので、住んでいる地域の担当民生委員に相談するといいですね。もちろん守秘義務がありますので、安心して相談できますよ。
貸付制度
生活保護を受けてはいないけど、医療費や介護費の支払等で臨時的にお金が必要、給与の盗難・紛失によって、緊急でお金が必要という場合には、緊急小口資金という貸付制度があります。10万円以内ですが、無利息ですので、返済の負担も少なく済みます。
他にも、生活福祉資金に関する貸付制度はたくさんありますよ。
- 総合支援資金
- 福祉資金
- 教育支援資金
- 不動産担保型生活資金
それぞれ、資金の目的等は決められていますので、公的な貸付制度を利用する時には、社会福祉協議会や福祉事務所に相談しましょう。
生活保護を受けているとか、受けていないとかに関わらず、福祉に関する相談は社会福祉協議会や福祉事務所なのじゃぞ。
生活保護を受けている場合では、理由によって生活保護法からの扶助を受けることができるのじゃ。
生活保護を受けていない場合では、公的な貸付制度を利用することができるのじゃぞ。
生活保護申請前にカードローンを利用しているケース
生活保護ではカードローンの利用は基本的にはできないことを見てきましたね。けれどここでもう一つ。生活保護の申請前にカードローンを利用している場合はどうなるのか見てみましょう。その場合では完済するか自己破産するかでカードローンの利用を無くす必要があります。
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カードローンを完済するor自己破産する必要あり
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カードローンを終了させてから生活保護の申請
カードローンを完済させることはムリ!でも自己破産は費用がかかるからムリ!そんな場合は法テラスに相談となります。
借金額で判断!
カードローンの完済を選ぶか、自己破産をするかは、借金額で判断しましょう。残り少しで完済できるのなら、完済しておきましょう。まだまだ残債が残っているのなら思い切って自己破産の方がいいですね。自己破産をすると、信用情報機関に登録されてしまいます。いわゆるブラックリスト入りですね。
ブラックリスト入りすると、少なくとも5年経たなければカードローンの利用が難しくなります。そのため、自己破産は出来れば避けたい手段ですが、現在の生活が困窮していて、他に手段がないのであれば自己破産して、生活保護を受けた方がいい場合もあります。自分で判断するのが難しい場合は法テラスに相談しましょう。
負債を抱えたままで生活保護を受けることは出来ないのじゃぞ。
完済するか自己破産するかで迷う時には、借金額で考えると良いのじゃ。
それでも自己判断が難しい時には、法テラスへ相談すると安心じゃぞ。
知っておきたい!生活保護費で借入れする方法
既に紹介した通り、生活保護を申請する前からカードローンの利用はできないようになっています。生活保護費で借入れすることの難しさが分かりますね。
生活保護を受けていて、どうしてもお金が必要だという時には、まずはケースワーカーに相談!
他に利用できる制度がないか、経験豊かな専門家から提案があるでしょう。
- ケースワーカーに要相談!
- 別の制度の貸付けの紹介
- やむを得ない理由があれば、カードローン利用の可能性あり
生活に必要なことでやむを得ない理由があれば、カードローンの利用が絶対にできないとは言い切れません。カードローンを利用するテクニックとしては「やむを得ない理由」の程度次第となりますね。
しかしながら、これまで見てきたことを整理すると、生活保護を受けていてカードローンを利用するのは基本的には困難だと言えます。
【参考ページはこちら】
カードローンのよくある質問はこちら
生活保護を受けているなら、お金に困った時にはケースワーカーや福祉事務所に相談することで、扶助を受けることができるのじゃ。
生活保護を受けていない場合でも、低所得世帯やひとり親家庭であれば貸付制度もあるから、福祉事務所や社会福祉協議会に相談すると良いのじゃ。
それでも、やむを得ない理由がある時には、カードローンの利用許可が出ることもあるのじゃぞ。
生活保護費は最低限度の生活を保障するものだが、安定した収入とは見なされないのじゃ。
だから、生活保護費でカードローンを利用するのは難しいのじゃぞ。